画質と音質にこだわるなら、Super HiVi CAST

ハイビジョンのすべて引き出すために
BDチェックディスク「スーパーHiVi CAST」登場!

ハイビジョンのHiVi CASTが欲しい! という声に応えて

 チェックディスクの決定盤としてHiVi CASTが登場したのが2004年春。オーディオビジュアルの専門誌HiVi創刊当時から蓄積してきた、映像とサラウンドの再生に関するノウハウをDVDとしてまとめた本作は、瞬く間に多くのみなさんにご愛用いただくこととなった。当時、最先端の技術を投じて制作されたHiVi CASTではあったが、その後、時代はハイビジョンへと大きく舵を切り、最近ではHiVi CASTにもHD盤が欲しいという声が数多く寄せられるようになっていた。そんな空気は、わたしたち制作スタッフも充分承知していたが、高密度光ディスクの方式が定まらなかったこと、そしてハイビジョンディスクの再生環境が、一般にはまだ整っていなかったことなどを考慮し、機が熟すのを待つことにした。そして、そんな状況は2008年冒頭に大きく転換することになる。そう、きっかけは、HD DVDの撤退発表であった。以降のブルーレイ躍進は、読者のみなさん、すでにご存知のとおりである。2008年、自宅にブルーレイレコーダーあるいはプレーヤーを導入した、という方は多いはずだ。

映像イコライジングに新しい考え方を導入。テスト信号も大幅に充実させた

 ハイビジョン盤のHiVi CAST、すなわちスーパーHiVi CASTは、もちろんこのブルーレイで制作されている。ビデオチューンナップ、サウンドチューンナップ、テスト信号、デモンストレーションという4つのコンテンツからなる構成の基本こそHiVi CASTを踏襲してはいるが、内容は完全に刷新。ビデオチューンナップでは、ブラウン管から液晶、あるいはプラズマへとデバイスが変化した直視型テレビ、そして飛躍的なコントラスト改善を果したフロントプロジェクターへの対応を果すべく、調整用チャートの精度を大幅にアップさせた。とくにコントラストと明るさ調整用チャートは、再現能力が大幅に向上した最新ディスプレイに照準を併せて微妙なセッティングを追い込めるものとしている。また、ガンマ設定やシャープネス調整用チャートは、まったく新しいタイプのものを開発した。

 スーパーHiVi CASTの制作にあたって、わたしたちは映画の本場であるハリウッドにも足を運んだ。その目的は、フィルムからハイビジョンへ変換されたビデオ映像を、映画監督のイメージどおりに調整するカラリストやエンジニアから、その極意を聞き出すこと。そして、映像調整用チャートへのアドヴァイスをもらうためだ。映画制作会社のスタジオで、バルコのデジタルシネマ用DLPプロジェクターとコンピューターのソフトウェアを駆使して映像を加工していくさまは、まさに「絵づくり」というにふさわしい神業で、今回のコンテンツ制作にあたり、そのノウハウが大いに参考となったことはいうまでもない。彼らの作業風景は、本BDのビデオチューンナップにて垣間みることができるので、注意深くご覧いただきたい。

 音声は、7.1chのHDオーディオに特化した。なぜなら、ブルーレイになっても、5.1チャンネル再生の基本はなんら変らないからだ。5.1チャンネルのスピーカーセッティングやチャンネルレベル調整を、AVセンターなどの自動音場補正システムではなく、ご自身の耳で追い込みたいという方には、DVD「HiVi CAST」も引き続きご利用いただきたい。では、特化したコンテンツとは何か? それはこのディスクの音声を聴くだけで、音声信号の流れ、つまり信号経路を特定できるしくみである。HDオーディオは、きちんとした手順と設定をクリアすれば、劇場体験を超えたパフォーマンスが味わえる。だが、そのハードルは高く、対応機器をそろえたとしても、じつはDVDと同じ、従来どおりのサラウンドサウンドを楽しんでいるというケースが実は少なくない。スーパーHiVi CASTでは、そんなリスクを回避するためのコンテンツを収録したというわけである。BDのわかりやすいディスクナビゲーションと簡潔なCGを頼りに、誰にでも理解できるナレーションを聴き進めていくだけで、今、自分がどんな状態のサラウンドサウンドを聴いているのか判別できるのだ。ドルビーエンコードされた信号に限れば、現在再生されているのがドルビーデジタルプラス7.1chとドルビーデジタル5.1chのどちらなのか、あるいはドルビーTrueHDの2ch、6ch(5.1)、8ch(7.1ch)のどの音をデコードしているのかも判定可能。こうした機能は、複雑を極めるHDMI接続とHDオーディオの混迷から抜け出すための一助として、HiVi読者のみなさんにご利用いただけることと思う。

南米CUBAでロケーション撮影。マルチ録音で現地ミュージシャンの演奏も収録

 スーパーHiVi CASTでは、デモンストレーションコンテンツや高画質動画素材の収録を、国内収録スタジオに加えて、南米・キューバでも行なっている。美しい自然と歴史ある街並、そしてそこに溢れる音楽の数々。撮影の対象としてきわめて魅力的なこの土地は、約10年前、ライクーダーがプロデュースした映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」で、そして昨年から今年にかけては「チェ 28歳の革命」「チェ 39歳 別れの手紙」にて大きな話題を集めており、日本でも今ひじょうに興味を持たれている国のひとつといえる。青く澄んだ空と、ディテイルに富んだ建造物の数々、そしてあらゆる肌の色をたたえ、活気に満ちたいく筋もの路地の喧噪を、私たちが持ち込んだ高画質ハイビジョンVCR ソニーHDCAM SRは見事に捉えている。

 映像と音。豊富なコンテンツを満載したブルーレイディスク「スーパーHiVi CAST」魅力の半分はここまででご紹介したとおり。そして残りの半分として、今回もっとも力を注いだのが、フラットテレビ時代に照準を合せた数々のテストチャートたちである。次回は、そのテストチャートについて紹介してゆく。

「Super HiVi CAST」
(ステレオサウンド HVCA-002)¥13,000 4/21 18時以降の価格
●カラー●本編約87分 1層●MPEG4-AVC●1920×1080●16:9 Full HD●ドルビーデジタル2.0ch、DTS2.0ch(解説部分)、リニアPCM7.1ch、ドルビーTRUE HD 5.1ch/7.1ch、DTS-HDマスターオーディオ7.1ch(デモコンテンツ部分)●音声:日本語●字幕:英語/中国語/韓国語●'09年日本
◆問合せ:ステレオサウンド 販売部 電話番号03(5412)7887(メールフォームでの問合せはこちら