画質と音質にこだわるなら、Super HiVi CAST

AVシステムの最終チェックができる
ドルビーやDTS-HDコンテンツ満載

以下の記事は2009年6月号(5月17日発売)に掲載したものです。

4月末より、先行発売がスタートしたスーパーHiVi CAST。すでにお手元で、各種コンテンツを利用している方もたくさんいらっしゃるはず。いかがですか、使い心地は?。このチェックディスクについて、疑問や感想などがありましたら、WEBページを通じてどしどしお寄せください。参考になるご意見や質問は、誌面などを通じて愛用者のみなさんにお知らせしていきたいと思います。さて、今回はスーパーHiVi CASTの内容紹介の最終回、デモコンテンツを紹介していきましょう。

圧縮率の低い高画質プロ用デジタルビデオレコーダーHDCAM-SRでキューバロケ

 映像や音声をじっくりと時間をかけて調整したら、その結果はきちんと確認したいもの。豊富に用意されたテストチャートを使って分析的にという方法もあるが、もうすこしリラックスして、楽しみながらチェックしたいという方もいるはずだ。そこで用意したのが、デモンストレーションというコンテンツのグループ。

 メインメニューからデモンストレーションという項目を選ぶと、そこがお楽しみの入口となっている。そのメニュー項目の一番上に配置されているのは、日本のラテン音楽界を代表するミュージシャンとして活躍している、森村献さんのオリジナル曲「Caprichoso(カプリチョーゾ)」 スペイン語で「気まぐれ」を意味するこの曲は、実は、このスーパーHiVi CASTのために書き下ろされたもの。しかも録音は、森村さんと親交の深い南米キューバのミュージシャンを、現地の「アブダラプロダクション」に一堂に会して行なわれている。昨年7月上旬、私たち撮影スタッフも、ソニーの高画質ハイビジョン録画システムHDCAM SRを携えて森村さんに同行、その模様をつぶさに撮影してきた。このデモンストレーションコンテンツには、そうして撮影した映像がちりばめられている。

キューバでもっとも豪華な設備を持つ「アブダラスタジオ」で録音

 さてオリジナル曲の録音について。「カプリチョーゾ」は、キューバ現地での録音に先駆け、日本でデモテープ(実際はMP3音源だが)が制作され、彼の地のミュージシャンたちに送られている。収録スタッフが到着するまでには、各パートの符読みやミュージシャン同士の音合わせは事前にすすんでいるわけだ。したがって本番録音直前リハーサルは手際よく進んだ。

 アブダラスタジオには、朝早くから現地のミュージシャン20名ほどが集結。打合せもそこそこに、早速プロトゥールズを使ったマルチチャンネルレコーディングがスタートした。今回のレコーディングでは、アブダラプロダクションのなかでも、もっとも大きな空間をもつ第1スタジオで行なっている。ベース、パーカッション、ピアノなどには、音のセパレーションを悪化させないために、独立したブースを与えたが、その他の楽器については、シンプルなつい立てを置く程度として、レコーディング中のミュージシャン相互のコミュケーションが取りやすいように配慮している。ここでは、できるだけ活きた音楽をとりたかったからだ。コーラス、フルート、ピアノで一部、取り直しをおこなったが、それでも全体のテイクは2〜3回で終了。森村さんとバンドメンバーの息のあったところを見せつけた。蛇足ながら、スーパーHiVi CASTのデモコンテンツ「カプリチョーゾ」には、このとき録音した演奏を再生しながら、それに合せて演技してもらったもの。したがって、演奏風景と音がピタリとシンクロしていないことをお断りしておきたい。

リニアPCM、ドルビーTrueHD、DTS-HDマスターオーディオの比較視聴ができる

 こうして収録された音声は、ハードディスクに保存。日本に持ち帰り、7.1ch、5.1ch、2.0chへのミックスダウンとマスタリングが行なわれ、このBDに収められている。日本でのこうした作業は、森村サウンドを知り尽くしているビクターエンタテインメントの高田英男さんにお願いしている。高田さんは、先頃話題となった高音質ガラスCD「クリスタルCD」の音づくりも担当した、サウンドクォリティに一家言を持つ人。スーパーHiVi CASTへは、リニアPCM、ドルビーTrueHD、DTS-HDマスターオーディオの、いずれも96kHz/24ビット+最大7.1chというハイスペックで収録することから、念入りな作業が行われていることはもちろんだ。

DSD収録のSACDと,リニアPCM収録のブルーレイでも、同じ曲の比較視聴ができる

 今回のもうひとつのメダマは、HiVi読者にもおなじみ、藤田恵美さんの高音質コンテンツを収録したことだ。タレントの小倉智昭さんが、朝のテレビ番組でその音のよさを紹介したことなどから、彼女の「カモミール・オーディオ・ベスト」というSACDマルチ/CDのハイブリッド盤はオーディオ愛好家の必聴盤となった。スーパーHiVi CASTでは、そのラストナンバー「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド」を、DSD変換する前のリニアPCMフォーマット(96/24、5.1ch)で収録している。映像には、世界遺産ハバナ旧市街をはじめとする、キューバの美しい風景をハイレートでカップリングした。このコンテンツは、スーパーHiVi CASTのものだけでも充分楽しめるが、先述したSACD/CDのハイブリッド盤との比較を行なうことで、さらに興味深い音の世界を探求するきっかけを与えてくれることになるだろう。

 単なるチェックディスクの枠を超えたデモコンテンツが収められた「スーパーHiVi CAST」 あなたのホームシアターで再生される日を待っている。


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